「最新だから良い」。そんな考えは、もはや通用しない。
次世代GPU、RTX 5060の仕様が明らかになったが、VRAM容量8GBという時代遅れの選択に、PCショップ店員として首を傾げざるを得ない。
なぜ8GBでは足りないのか
現代のゲーミング環境で8GB VRAMは明らかに少なすぎる。その理由は明確だ
- フルHD解像度でさえ、高画質設定で8GB以上を要求
- テクスチャ品質を上げるとVRAM不足に
- レイトレーシング有効時は更に多くのVRAMが必要
競合との圧倒的な差
同時期に登場する競合製品を見てみよう
- Intel Arc B580:12GB
- AMD RX 7600 XT:16GB
- RTX 5060 Ti:16GB
- RX 8600 (XT):12GB?※8GBの可能性もあるので要注意
この中で唯一8GBに留まるRTX 5060。
帯域幅が448GB/sに向上しても、容量不足は解消されない。
未来を見据えた選択を
確かにRTX 5060は、GDDR7メモリの採用により帯域幅は大幅に向上する。
その性能は【GDDR6のバス幅192bit】モデルと対抗できるものと予想される。
しかし、それでは根本的な解決にはならない。
VRAMが8GBでは
- 将来の大作ゲームへの対応が不安
- 高解像度テクスチャが使えない
- レイトレーシングの活用も制限される
- Lossless Scaling等の外部フレーム生成機能の使用も危うい
結論:L2キャッシュでは足りない現実
確かにNVIDIAは、大容量のL2キャッシュでVRAM容量の少なさをカバーしようとしているのかもしれない。しかし、それは根本的な解決にはならない。なぜなら、L2キャッシュ容量では、ゲーム性能もユーザーの心もカバーできないのだ。
2025年に発売される中級GPUとして、より賢明な選択があることは明白だ。将来性を考えるなら、十分なVRAM容量を持つ競合製品に軍配が上がるだろう。
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