マザーボードの信頼性 – 選び方のコツとTier別おすすめメーカー【ブラックフライデーセール対象製品も掲載!】

マザーボード

PCショップ店員の立場から、マザーボードの信頼性について詳しく解説していく。 マザーボードはCPUやメモリ、各種デバイスを接続する重要なパーツである。そのため、信頼性の高いものを選ぶことが非常に重要だ。

まずは、マザーボードメーカーをTier別に分類し、それぞれの特徴を見ていこう。

【S Tier】

1. ASUS(エイスース)

マザーボード市場での圧倒的なシェアを誇り、その信頼性は折り紙付きだ。VRMの設計品質が極めて高く、特にROGシリーズはオーバークロックでも安定している。BIOSの更新頻度も高く、新CPUへの対応も早い。特筆すべきは、IntelとAMD、どちらのプラットフォームでも安定した品質を保っていることだ。

ROGはハイエンドだが、実はTUFシリーズでも電源回路は必要十分。特にZ790-PLUS D4は、DDR4メモリが使える最新世代マザーとして人気が高い。PRIMEシリーズは見た目は地味だが、法人での採用実績も多く、安定性は折り紙付きだ。ただし、上位モデルは他社より2-3万円高いのが唯一の難点。BIOSの使い勝手は群を抜いており、初心者でも安心して使える。

ASUS ProArt X870E-Creator WIFI

ASUS ProArt Z890-CREATOR WIFI Z890

ASUS Z790-AYW WIFI W

2. MSI(エムエスアイ)

電源回路の設計が秀逸で、特にAMD向けマザーでの評価が高い。MEGシリーズはASUS ROGと互角の性能を持ち、価格も1-2万円安い。BIOSの見やすさではASUSより上との評価も多い。特にB650シリーズは、ミドルレンジでありながら上位に迫る電源設計を持ち、コスパが非常に良い。

PRO SERIESは見た目は地味だが、実は電源設計が非常に優秀。7000シリーズでもメモリクロックが安定しやすく、サーバー用途でも採用されるほどの信頼性がある。ただし、最近のAMD向け製品は品薄気味で、価格が安定しないのが難点だ。クレームもASUSに次いで少なく、保証対応も早い。

MSI MAG B650 TOMAHAWK WIFI

MSI MAG Z790 TOMAHAWK MAX WIFI

3. ASRock(アスロック)

AMD向けマザーボードに関しては、実はASUSやMSIを上回る安定性を持っている。特にTaichiシリーズは電源回路が非常に優秀で、7950Xでもフル負荷で温度が低く抑えられる。BIOSの更新頻度も高く、AMDの新機能への対応も早い。

Steel LegendシリーズはB650(B650E)でも16+2+1フェーズを採用するなど、電源設計に妥協がない。価格もASUSやMSIより2-3万円安く、コスパは非常に良い。Intel向けも悪くないが、正直なところAMDプラットフォームでの方が安定感がある。
ただし、BIOSの使い勝手は他社に一歩譲る。(非常にシンプルで使いやすくもある)
国内サポートは手厚く、保証対応も早い。

ASRock B650 Steel Legend WiFi

ASRock Z790 Pro RS WiFi

ASRock B650 LiveMixer

【A Tier】

GIGABYTE(ギガバイト)

手堅い設計で信頼性は十分だが、独自の個性が薄い。AORUSシリーズはRGBギミックが派手で、見た目は良いのだが、VRMの温度がやや高めになりやすい。ただし、価格はASUSやMSIより1-2万円安く設定されており、B650やB760などのミドルレンジでは十分な選択肢となる。

GAMING/UDシリーズは価格を抑えながらも基本性能は確保されている。ただし、BIOSの使い勝手はやや劣り、アップデートへの対応もやや遅めだ。保証対応も他社より時間がかかることが多い。
それでも、価格とのバランスを考えると、特にミドルレンジでは検討に値する。AMDプラットフォームでの相性は特に良く、メモリのオーバークロックも安定しやすい。

GIGABYTE B650 AORUS ELITE AX ICE

GIGABYTE X870E AORUS PRO ICE AMD

マザーボード選びの重要ポイント

今のマザーボード選びで最も重要なのは、実は電源回路の設計品質だ。最新のCPUは消費電力が高く、安定性を確保するにはVRMの品質が重要になる。特にAMD 7000シリーズやIntel 13世代では、よりシビアになっている。

また、DDR4とDDR5の選択も重要なポイントだ。Z790でもDDR4対応のモデルは人気が高く、特にASUSのTUF GAMING Z790-PLUS D4は、コスパの良さから品薄が続いている。DDR5はまだ高価なため、実用的な選択といえるだろう。

メーカー選びでは、用途に応じた適切な選択が重要だ。オーバークロックを楽しみたいならASUSのROGかMSIのMEG、安定性を重視するならASUSのTUFかMSIのPRO、AMD環境では間違いなくASRockのTaichiが強い。予算が厳しければGIGABYTEのGAMINGシリーズも十分な選択肢となる。

結論として、S Tierのメーカーならまず間違いはないが、予算と相談しながら、自分の用途に合ったものを選ぼう。特に電源回路とメモリ対応には注意を払う必要がある。また、BIOSの使いやすさも重要な要素だ。初心者ならASUS、上級者ならMSIというのが、個人的なおすすめだ。

コメント

  1. しゃちほこ より:

    いろいろなティアリストありがとうございます!!
    今までBTOだったので今回初自作pcでパーツはASUSに統一しようかなと思います。