Spectreの再来!?Intel CPUの新たな脆弱性【Indirector】

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CPUの脆弱性をカンニング事件に例えてみた

覚えているだろうか。数年前、世界中のIT業界を震撼させた「CPUの脆弱性」というニュースを。
あれから時が経ち、新たな脆弱性が発見されるたびに、対策によってCPUの性能が下がってしまうのではないかと身構えてしまう。

だが、「CPUの脆弱性って結局なんなのか」と首をかしげている者も多いのではないか。今回は、この複雑な問題を、誰もが経験したことのある(かもしれない)「カンニング事件」に例えて解説してみよう。

投機的実行とはつまりカンニングのことだ!

想像してみよ。君は大事な試験を受けている。
問題はたくさん、時間は少ない。そんな時、君は秘密兵器を用意した。
そう、カンニングシートだ。

このカンニングシートを使って問題を解くことが、実はCPUの「投機的実行」という技術そのものなのである。

カンニング作戦の流れ

  1. 問題を読む前に、こっそりカンニングシートをチラ見する
  2. 実際の問題を確認する
  3. カンニングの答えが合っていたらラッキー!そのまま書く
  4. 答えが違っていたら、慌てて正解を考える

CPUも同じことをしているのだ。次の命令を予測して先に実行し、合っていたらその結果を使う。間違っていたら計算し直す。これで処理速度がグンと上がるのである。

ヤバい!見られてしまった!

ここで悲劇が起きる。君がカンニングシートを見ているところを、クラスメイトに目撃されてしまったのだ。

  • クラスメイト = 悪意のあるプログラム
  • カンニングシートを見られる = 機密情報へのアクセス

このクラスメイト、君が見ていた答え(=CPUが予測して処理した結果)を知ることができてしまうのである。これが投機的実行の脆弱性の正体である。

現実世界での影響

「だが、これはただの試験の話ではないか?」などと思ってはいけない。現実の世界では、この脆弱性を使って、悪者どもが次のような大事な情報を盗み取る可能性があるのだ:

  • 君の大切なパスワード
  • クレジットカード情報
  • 個人的なデータ

まさに、デジタル時代の「カンニング事件」と言えるだろう。

対策!先生たちの奮闘

この問題に対して、CPUメーカー(先生)やソフトウェア開発者(学校)は必死に対策を練っている:

  1. カンニングシートの使用を制限する(投機的実行の制限)
  2. カンニングシートを他人に見えないように工夫する(情報の隔離)
  3. 定期的にカンニングシートの内容を消す(キャッシュのクリア)

ただし、これらの対策で試験の効率(CPUの処理速度)が少し落ちてしまう可能性もある。難しい問題だ。

まとめ:油断は禁物!

CPUの投機的実行(=我らがカンニングシート)は、コンピュータの処理を高速化する重要な技術だ。だが、うっかりすると大事な情報が漏れてしまう。まさに「諸刃の剣」というわけだ。

我々にできることは何か?

  • OSやソフトウェアを最新の状態に保つこと
  • 怪しいプログラムを実行しないこと
  • 大事なデータの管理には細心の注意を払うこと

カンニングはダメ、ゼッタイ。だが、コンピュータの世界では、賢くて安全な「カンニング」が必要不可欠なのだ。これからもIT業界の動向から目が離せないだろう。

今回発表された新たな脆弱性【Indirector】はもしかするとヤバいかも

Intelによると既存の緩和策で対処可能とのことだが最近のIntelを見ているとどうも信用できない。
研究者によるとこの問題に対策する為にIBPB(IndirectBranch Prediction Barrier)の有効化が必要になるとのこと。

※IBPBとは【定期的にカンニングシートの内容を消す(キャッシュのクリア)】のこと。

この対策を実施すると最悪処理効率が半減するかもしれないので、Intelを信じて性能が下がらないことを祈ろう。

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