NVIDIAの次世代ミドルレンジGPU「GeForce RTX 5070 Ti」の発売日が2月20日になることが、欧州の大手小売店Proshopの製品リストから明らかになった。AMDのRadeon RX 9070シリーズの発売を前に、市場での主導権を握る狙いか。
先行発売の戦略的意図
NVIDIAはCES 2025でRTX 5070シリーズを発表したものの、具体的な発売日は明らかにしていなかった。
今回の情報によると、AMDのRX 9070シリーズが3月発売予定であることを考慮し、戦略的な先行発売を計画しているとみられる。
RTX 5070 Tiの実力
GB203チップを採用するRTX 5070 Tiは以下のスペックを実現
- 8,960基のCUDAコア搭載
- 16GB GDDR7メモリ採用
- メモリ帯域幅は896GB/s(前世代比78%向上)
- ブーストクロックは2.45GHz
特筆すべきは、前世代のRTX 4070 Tiと比較して約2倍の性能向上を実現しながら、価格を749ドル(日本発売価格14万8,800円)に抑えている点だ。これはAMDとの価格競争を意識した戦略的な価格設定といえる。
市場競争の新たな局面
今回の発売時期の設定は、NVIDIAがAMDのRDNA 4世代との競争を強く意識していることを示している。両社ともコストパフォーマンスを重視した製品展開を進めており、ミドルレンジ市場での競争は一段と激化する見込みだ。
さらにNVIDIAは、前世代で問題となった電源コネクタの発熱問題も、新設計の「12V-2×6」コネクタの採用により解決したとしている。
まとめ:2月の市場動向に注目
RTX 5070 Tiは、GDDR7メモリの採用による大幅な性能向上と、競争力のある価格設定により、ミドルレンジGPU市場に大きなインパクトを与える可能性が高い。ただし、3月に控えるAMD RX 9070シリーズの実力も未知数であり、最終的な市場評価は両社の製品が出揃ってからとなりそうだ。
※本記事は海外小売店の情報に基づいています。実際の発売日や仕様は変更される可能性があります。
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