IntelからVRAM 12GB搭載のまともなローミドルGPUが登場 – 市場に蔓延る「VRAM不足」に一石を投じるか

グラボ

中級帯グラフィックボードで、VRAM容量不足に頭を抱える状況が続いている。RTX 4060 Tiに至っては、その優れたラスタライズ性能でありながら8GBという制限は、もはや設計ミスとしか言えない。そんな状況に一石を投じるかもしれない製品が、Intelから登場する。

Arc B580が示す正しい選択

$249という価格で12GBのVRAMを搭載するArc B580。これはRTX 4060より$50安く、性能は10%上回るという。特筆すべきは潤沢なVRAM容量だ。

現在の市場を見渡すと

  • RTX 4060:8GB
  • RTX 4060 Ti:8GB/16GB
  • RX 7600:8GB

この状況で12GBという選択は、非常に理にかなっている。高解像度テクスチャの使用が当たり前となった現在、8GBでは明らかに不足するケースが増えているからだ。

性能面での期待

Battlemageアーキテクチャでは、Xe-coreあたりの性能が70%向上。SIMD32からSIMD16への変更で、より効率的なワークロード処理が可能になった。
さらに

  • 19Gbpsの高速GDDRメモリ採用
  • レイトレーシング性能は最大2.1倍向上
  • TBP190WとAlchemistより電力効率が改善

市場への影響

この製品の登場は、VRAM容量を不当に制限する現在の市場に警鐘を鳴らすものだ。特にRTX 4060 Tiの8GB版は、そのラスタライズ性能を考えると12GB以上あって然るべきだった。

Intelの参入により、他社も適切なVRAM容量を搭載した製品を投入せざるを得なくなるかもしれない。これは、ユーザー目線で見ても望ましい展開と言えるだろう。

まとめ

Arc B580は、単なる新製品としてだけでなく、市場の歪みを正す可能性を秘めた製品だ。ドライバーの安定性など、課題は残るものの、適切なVRAM容量を搭載した中級GPUの選択肢として、大いに期待したい。

※1月にはAMDの新製品発表も控えており、市場の動向から目が離せない状況が続くだろう。

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