PCショップ店員の立場から、HDDの信頼性について詳しく解説していく。
HDDはデータストレージとして重要なパーツである。そのため、信頼性の高いものを選ぶことが非常に重要だ。
【S Tier】
1. WD(ウエスタンデジタル)
データセンター向けのGoldから、一般向けのBlueまで、用途別に明確なシリーズ分けがされているのが特徴だ。特にRED Plusシリーズは、NAS向けながら通常利用でも静音性が高く、信頼性も抜群。Blueシリーズは7200rpmモデルでも振動が少なく、コスパも良い。故障率も低く、実際の現場でもクレームはほとんど聞かない。
WDの主要シリーズ
- Blue:デスクトップPC向けスタンダード
- Black:ゲーミングPC向け高性能モデル
- Red:NAS向け(Plus/Proの上位モデルあり)
- Purple:監視システム向け
- Gold:データセンター向け最上位
2. Seagate(シーゲート)
近年は特に大容量モデルに注力しており、コストパフォーマンスの良さが特徴だ。ただし、5400rpmモデルが多いので、用途に応じた選択が必要。
Seagateの主要シリーズ
- BarraCuda:一般用途向けスタンダード
- BarraCuda Pro:高性能モデル
- IronWolf/Pro:NAS向け(Proは7200rpm)
- SkyHawk:監視システム向け
- Exos:データセンター向け最上位
Seagate BarraCuda ST6000DM003/EC
Seagate IronWolf Pro ST4000NT001
【A Tier】
TOSHIBA(東芝)
振動対策と静音性に優れ、7200rpmモデルが中心。ただし、大容量帯の展開が遅め。
東芝の主要シリーズ:
- P300:デスクトップ向けスタンダード(~6TB)
- X300:高性能モデル(~14TB)
- N300:NAS向け
- S300:監視システム向け
- MG:エンタープライズ向け
HDDの選び方の重要ポイント
最近のHDD選びで重要なのは、実はキャッシュメモリの容量だ。
特に4TB以上の大容量モデルでは、256MBキャッシュ搭載が望ましい。また、回転数も重要で、OSドライブとして使用する場合は7200rpmを選ぶべき。データ保存用なら5400rpmでも十分だ。
結論
- 一般用途:WD Blue / Seagate BarraCuda
- NAS用途:WD RED Plus / Seagate IronWolf
- 4TB以下:WD Blue 7200rpmがベスト
- 6TB以上:Seagate BarraCudaがコスパ◎
東芝も選択肢として十分だが、大容量モデルはWDかSeagateを選ぶのが無難だ。用途に応じた適切なシリーズ選択が、長期的な信頼性につながる。
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