HDD(ハードディスク)の信頼性 – 選び方のコツとTier別おすすめメーカーを解説

HDD

PCショップ店員の立場から、HDDの信頼性について詳しく解説していく。
HDDはデータストレージとして重要なパーツである。そのため、信頼性の高いものを選ぶことが非常に重要だ。

【S Tier】

1. WD(ウエスタンデジタル)

データセンター向けのGoldから、一般向けのBlueまで、用途別に明確なシリーズ分けがされているのが特徴だ。特にRED Plusシリーズは、NAS向けながら通常利用でも静音性が高く、信頼性も抜群。Blueシリーズは7200rpmモデルでも振動が少なく、コスパも良い。故障率も低く、実際の現場でもクレームはほとんど聞かない。

WDの主要シリーズ

  • Blue:デスクトップPC向けスタンダード
  • Black:ゲーミングPC向け高性能モデル
  • Red:NAS向け(Plus/Proの上位モデルあり)
  • Purple:監視システム向け
  • Gold:データセンター向け最上位

WD Blue WD80EAAZ

WD Red Plus WD80EFZZ-EC

2. Seagate(シーゲート)

近年は特に大容量モデルに注力しており、コストパフォーマンスの良さが特徴だ。ただし、5400rpmモデルが多いので、用途に応じた選択が必要。

Seagateの主要シリーズ

  • BarraCuda:一般用途向けスタンダード
  • BarraCuda Pro:高性能モデル
  • IronWolf/Pro:NAS向け(Proは7200rpm)
  • SkyHawk:監視システム向け
  • Exos:データセンター向け最上位

Seagate BarraCuda ST6000DM003/EC

Seagate IronWolf Pro ST4000NT001

【A Tier】

TOSHIBA(東芝)

振動対策と静音性に優れ、7200rpmモデルが中心。ただし、大容量帯の展開が遅め。

東芝の主要シリーズ:

  • P300:デスクトップ向けスタンダード(~6TB)
  • X300:高性能モデル(~14TB)
  • N300:NAS向け
  • S300:監視システム向け
  • MG:エンタープライズ向け

TOSHIBA MG08ACA16TE

HDDの選び方の重要ポイント

最近のHDD選びで重要なのは、実はキャッシュメモリの容量だ。
特に4TB以上の大容量モデルでは、256MBキャッシュ搭載が望ましい。また、回転数も重要で、OSドライブとして使用する場合は7200rpmを選ぶべき。データ保存用なら5400rpmでも十分だ。

結論

  • 一般用途:WD Blue / Seagate BarraCuda
  • NAS用途:WD RED Plus / Seagate IronWolf
  • 4TB以下:WD Blue 7200rpmがベスト
  • 6TB以上:Seagate BarraCudaがコスパ◎

東芝も選択肢として十分だが、大容量モデルはWDかSeagateを選ぶのが無難だ。用途に応じた適切なシリーズ選択が、長期的な信頼性につながる。

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