ASUSの最新マザーボードに搭載された「Q-Release Slim」機能に重大な設計ミスが判明した。
GPUの着脱を簡単にする目的で開発された本機能だが、皮肉にもGPUのPCIeコネクタを物理的に損傷させる可能性があることが明らかになった。
設計上の致命的な問題
HardwareLuxxの報告によると、マザーボードのPCIeスロットに組み込まれた金属部品がGPUコネクタと干渉する設計になっているという。この問題は特にGPUの抜き差しを頻繁に行うレビュアーやオーバークロッカーの間で顕著に表れており、約60回の着脱で目視可能な損傷が確認されている。
影響を受ける製品範囲
この問題はIntelおよびAMD向けの800シリーズマザーボードに搭載された「Q-Release Slim」機能全般に影響する。特に懸念されるのは、約40万円という高額な投資が必要なRTX 5090との組み合わせだ。
現状の被害状況
現時点では、GPUの電気的な機能に影響を与える深刻な損傷は報告されていない。PCIeスロットの金メッキ部分(ゴールドフィンガー)への影響も確認されていないが、コネクタの物理的な変形により、GPUの転売価値が著しく低下する可能性が指摘されている。
ASUSの対応
ASUSからの公式声明は現時点で発表されていないが、同様の症状が確認された場合はカスタマーサポートへの連絡を推奨している。一時的な対策として、GPUの抜き差しを最小限に抑えるか、代替のPCIeスロットの使用を検討する必要がある。
まとめ:深刻化する前の対応が必要
便利な機能として期待された「Q-Release Slim」だが、高額なGPUを扱う現代のPCビルドにおいて、このような設計ミスは看過できない問題だ。ASUSからの早急な対応が望まれる中、ユーザーは不必要なGPUの着脱を避け、慎重な取り扱いを心がける必要がある。
※本記事はHardwareLuxxとUniko’s Hardwareの報告に基づいています。状況は今後のASUSの対応により変更される可能性があります。
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