2025年ももうすぐ終わりですが、パソコンやAIの世界では、2028年に登場するかもしれない「NVIDIAの新しいチップ」の話題で持ちきりです。
その名前は「Feynman(ファインマン)」。
難しいニュース記事では「LPU統合」や「ハイブリッドボンディング」といった言葉が並んでいますが、簡単に言えば「NVIDIAが、ライバル企業のすごい技術を取り入れて、AIの反応速度を劇的に速くしようとしている」という話です。
難しいニュース記事↓
NVIDIA's Next-Gen Feynman GPUs Could See the Inclusion of Groq's LPU Units By 2028, Stacked as Separate Dies Similar to AMD's X3D ApproachNVIDIA plans to dominate the inference stack with next-gen Feynman chips, as the firm could integrate LPU units within the architecture.WCCFTECH – NVIDIAの次世代Feynman GPUには、2028年までにGroqのLPUユニットが組み込まれ、AMDのX3Dアプローチと同様に個別のダイとして積み重ねられる可能性がある。
これがどういうことなのか、現役エンジニアのさいとーが専門用語なしで3つのポイントに分けて説明します。
目次
1. AIには「勉強」と「実践」がある
まず、この話を理解するには、AIの仕事には2種類あると知っておく必要があります。
- 勉強(学習): 教科書をたくさん読んで知識を覚えること。
- 実践(推論): 質問されて、覚えた知識を使ってすぐに答えること。
今のNVIDIAのGPU(画像処理装置)は、「勉強」させる能力は世界一です。
でも、これからの時代に求められているのは、チャットGPTのようなAIとスムーズに会話するための「実践」の速さです。
ここで登場するのが、Groq(グロック)という会社です。この会社は、AIの「実践(おしゃべり)」をものすごく速くする技術を持っています。

今回の噂は、「NVIDIAが、自分の弱点を補うために、このGroqの技術を自分のチップに取り入れようとしているのではないか?」というものです。
2. 「図書館」ではなく「机の上」にデータを置く技術
なぜGroqの技術を使うと速くなるのでしょうか。これを「勉強部屋」で例えてみます。
- 今のNVIDIAのやり方:
とても広い「図書館(HBMメモリ)」を持っています。知識は無限に入りますが、本を取りに行くのに少し時間がかかります。 - Groqのやり方:
作業する「机の上(SRAM)」に、よく使う本を全部広げておきます。図書館に行く必要がないので、質問されたら0.1秒で答えられます。
NVIDIAは、次の新しいチップで、この「机の上方式」を採用しようとしています。こうすることで、AIとの会話で待ち時間がなくなり、人間と話しているようなスムーズさが実現できるのです。

3. チップを「平屋」から「2階建て」にする
もう一つのポイントは、チップの作り方です。
AMDのゲーム用CPU(パソコンの頭脳)で、「3D V-Cache」という技術が大人気になっています。これは、メモリ(記憶装置)を横に並べるのではなく、上に積み重ねて「2階建て」にする技術です。
NVIDIAもこれと同じことをやろうとしています。
2階建てにすれば、1階の計算工場と、2階の材料置き場がエレベーターで直結されるので、移動時間がほとんどなくなります。これで、さらに処理が速くなるわけです。

私たちにはどんなメリットがあるの?
もし2028年にこの「Feynman」というチップが出たら、私たちの生活はどう変わるのでしょうか。
- ゲームが変わる
ゲームの中の村人(NPC)と、自分の声で自然な雑談ができるようになります。会話の待ち時間がなくなるからです。 - パソコンが賢くなる
パソコンに入っているAIアシスタントが、あなたがマウスを動かす前に「これをやりたいんでしょ?」と先回りして動いてくれるようになるかもしれません。
まとめ:王者がさらに強くなるための作戦
この話はまだ「噂」の段階ですが、もし本当なら、AI業界の王様であるNVIDIAが、ライバルの良いところを吸収して、さらに無敵になろうとしていることを意味します。
「勉強」もできて、「実践」も速い。そんな最強のチップが2028年頃に出てくるかもしれません。
今はまだ先の話ですが、AIの進化はこれからもっと面白くなりそうです。










































































































































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