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【独占情報】AMDが32GB VRAM搭載の「Navi 48 XTW」ワークステーションGPUを準備中 – 次期Radeon PRO W9000シリーズか

AMDがRDNA 4アーキテクチャを採用した次世代ワークステーション向けGPU「Navi 48 XTW」を開発中であることが明らかになった。情報筋によれば、このGPUには32GBのVRAMを搭載予定で、おそらく「Radeon PRO W9000」シリーズとして市場投入されるという。

Navi 48 XTWとは何か

噂によれば、Navi 48 XTWはRDNA 4世代のワークステーション向けGPUとして開発されているという。現行のゲーミング用Radeon RX 9070 XTに搭載されているNavi 48 XTXの拡張版と考えられる。

特筆すべきは搭載メモリ容量だ。Navi 48 XTWには32GBのVRAM(おそらくGDDR6 ECC)を搭載予定で、これは現行のNavi 48 GPUシリーズで最大のメモリ構成となる。256ビットメモリインターフェースを持つNavi 48では、クラムシェルモード(各チャネルに2枚のメモリチップを配置)を採用することで32GBの実装が可能になる。

内部構造について詳細は明らかになっていないが、Navi 48はフル構成で64個のコンピュートユニット(CU)を持ち、これはすでにRadeon RX 9070 XTで実装されている。しかし、ゲーミング向けモデルでは無効化されている一部の機能ブロックが、プロフェッショナル向けモデルでは有効化される可能性がある。

市場への投入時期と位置づけ

AMDのRDNA 4採用のRadeon PRO W9000シリーズがいつ正式発表されるかは不明だが、情報筋によれば6月のComputexか、同じく6月開催予定の「Advancing AI」イベントでの発表が有力視されている。特に後者はプロフェッショナル向け製品を主眼としたイベントであることから、その場での発表可能性が高い。

一方、コンシューマー向けGPUとしては、AMDは「Radeon RX 9060 XT」および「Radeon RX 9070 GRE」を準備中で、こちらもComputex周辺でのアナウンスが予想されている。

競合製品との比較

この噂が事実であれば、AMDのワークステーション向け最上位GPUは、NVIDIAのRTX PRO 4500(GB203)と同等のダイサイズを持つことになる。Navi 48のダイサイズは約356mm²で、GB203の378mm²と近い規模だ。

ただし、NVIDIAの最上位モデルRTX PRO 6000は、750mm²のGB202ダイを採用し、96GBという大容量フレームバッファを持つ。そのため、メモリを多用するタスクでは、前世代のRadeon PRO W7900(48GB/64GB)と比較しても、新モデルは性能面で不利になる可能性がある。

さらに、RDNA 4はまだAMDのROCm(Radeon Open Compute)プラットフォームでサポートされていないという課題もある。この点の改善については、6月の「Advancing AI」イベントで新情報が出ることに期待したい。

専門家の見解

著名リーカーのHoang Anh Phu氏は、この新GPUについて詳細を明かしていないが、台湾で開催予定のイベント(おそらくComputex)での発表を示唆している。他のSKU(製品ラインナップ)についても情報はまだ少ない。

業界アナリストの多くは、AMDが今回のワークステーションGPUで採用するスペックは控えめなものになるだろうと予想している。NVIDIAのRTX PRO 6000 Blackwellとの直接対決は避け、中〜上位市場のシェア獲得を目指す戦略と見られている。

筆者のコメント

AMDがNavi 48をワークステーション市場にも投入する動きは興味深い。ゲーミング向けではRTX 5090に対抗するようなハイエンドモデルを投入しなかったAMDだが、プロフェッショナル市場では異なるアプローチを取っているようだ。

特に注目すべきは32GB VRAMの搭載だ。これは、ゲーミング向けの16GB VRAMの2倍であり、専門的なワークロードに対応するための戦略的判断と見られる。ただし、前世代W7900の48GB/64GBと比較すると容量減となるため、ここには疑問が残る。おそらくコスト効率を重視した結果だろう。

AIワークロードが重要性を増す中、ROCmプラットフォームのサポート状況は重要な課題だ。現時点でRDNA 4はROCmをサポートしていないが、6月の「Advancing AI」イベントでこの点についての進展が発表される可能性が高い。

結局のところ、AMDのワークステーションGPU市場での成功は、性能よりも価格設定に大きく依存するだろう。NVIDIAのRTX PRO 6000 Blackwellが高価格帯を占める中、AMD W9000シリーズがコストパフォーマンスで差別化できれば、中小規模のクリエイティブスタジオやエンジニアリング企業からの支持を得られるはずだ。

※本記事はHoang Anh Phu氏のSNS投稿および複数の海外メディアの報道に基づいています。製品の正式スペックや発売計画はAMDの公式発表と異なる可能性があります。

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