XFXの「Radeon RX 9070 XT OC Magnetic Air Edition with RGB」の小売価格が判明。Amazonの製品リストで849.99ドルという価格設定が確認され、発売日が3月6日に決定したことが明らかになった。
価格設定の分析
今回判明した849.99ドル(約13万1000円)という価格は、当初予想されていた価格帯を大きく上回るものだ。これはNVIDIAのRTX 5070 Ti(MSRP 749ドル)と比較しても、100ドル以上高い設定となっている。
ただし、この価格がカナダドルである可能性も指摘されており、その場合のUSDでの価格は約599ドルとなる。これはAMDが示唆していた価格帯と一致する。
※ 1 USD = 154円で換算
スペック詳細
「Mercury」シリーズとして登場する本モデルの主な仕様
- ブーストクロック:最大3.1GHz
- RGB LED搭載
- 磁気エアフロー設計採用
- カスタム冷却システム
特にブーストクロックは先日リークされた「モンスターハンターワイルズ」のベンチマークで確認された数値と一致しており、200FPS以上を記録した高性能モデルと同等のスペックを持つことが示唆されている。
市場戦略の分析
AMDのFrank Azor氏は、RX 9070シリーズがNVIDIAのRTX 5070シリーズを直接のターゲットとすることを明言している。特にRX 9070 XTはRTX 5070 Tiとの競合を想定しているが、同等性能であれば749ドル以上の価格設定では競争力を失う可能性が高い。
市場での成功を収めるためには
- 理想的な価格帯:599-649ドル
- RTX 5070 Tiより100ドル以上安い価格設定
- 十分な初期供給量の確保
- 優れた性能/価格比の実現
が必要になる。
発売時期の戦略
当初の発売時期から数週間の遅延が発生した背景には
- ソフトウェアスタックの最適化
- NVIDIAの70クラスGPU発売戦略の見極め
- 価格戦略の再検討
といった要因があるとされる。
まとめ
RX 9070 XTの発売日が3月6日に確定したことで、AMDの次世代GPU戦略がより明確になってきた。ただし、849.99ドルという価格設定が確定した場合、当初期待されていた「アグレッシブな価格戦略」からは大きく外れることになる。
筆者のコメント
XFXの高級モデルで849.99ドルという価格設定は、AMDの市場戦略に疑問を投げかけるものだ。特にRTX 5070 Tiとの価格差を考えると、競争力の面で大きな課題となる可能性が高い。
ただし、これがカナダドル表示である可能性も残されており、その場合のUSD換算価格599ドルであれば、十分な競争力を持つことになる。
今後、他のAIBパートナーの価格設定や、リファレンスモデルの詳細が明らかになることで、AMDの真の価格戦略が見えてくるだろう。現時点では、この価格情報を参考程度に捉え、正式発表を待つことをお勧めする。
※本記事はAmazonの製品リストおよび各種報道に基づいています。実際の製品仕様や価格は変更される可能性があります。
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