Logicoolが「PRO X TKL RAPID」向けの重要なファームウェアアップデートを配信。発売時からの最大の欠点であった「キルスイッチ(KEY PRIORITY)機能」と「ラピッドトリガー」の同時使用が不可能という問題が、ついに解消された。
キルスイッチ機能の重要性
キルスイッチ(KEY PRIORITY)は、FPSや格闘ゲームにおいて重要な機能だ。
例えば、「W」と「S」キーを同時に押した際の優先順位を設定できる。この機能により、意図しない動きを防ぎ、より正確なキー入力が可能となる。
4種類の優先順位設定
本アップデートで利用可能となった設定には以下の4つのモードがある
- キーストローク優勢:深く押されたキーを優先
- 最後の入力優先:後から押されたキーを優先
- 絶対優先キー:特定のキーを常に優先
- ニュートラル:同時押しで両方の入力を無効化
市場での評価
発売当初は「後発モデルなのにキルスイッチとラピッドトリガーの同時使用不可」という点で批判を受けていた本製品だが、今回のアップデートでこの問題が解消。高品質なハードウェアと相まって、競合製品との差別化が図れる製品となった。
今後の展望
ラピッドトリガーの感度を各キー個別に設定できる機能の追加が、次の課題として残されている。この機能が実装されれば、更なる製品価値の向上が期待できるだろう。
筆者のコメント
Logicoolは長年ゲーミングデバイス市場をリードしてきたブランドだが、近年はコアゲーマー層の支持を急速に失いつつある。ラピッドトリガー搭載キーボードの市場投入の遅れや、今回のような基本機能の欠落は、その象徴的な出来事と言えるだろう。
競合他社のハイエンド製品が機能面で先行する中、Logicoolは徐々にカジュアルゲーマー向けブランドへとシフトしているように見える。確かに、洗練されたデザインと可愛らしい外観は、女性ユーザーやライトゲーマーから高い支持を得ている。プレゼント用としても人気が高く、その市場でのポジションは確立されつつある。
しかし、かつてのような革新的な製品開発とコアゲーマーからの絶大な支持を取り戻せるかどうかが、今後のLogicoolの真価を問うことになるだろう。プレミアムゲーミングデバイスブランドとしての再起を期待したい。
※本記事はLogicool公式発表とゲーミングデバイス業界の動向に基づく筆者の見解です。
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