PCショップ店員として、中古グラフィックボード市場の”闇”について語ろう。
特にマイニング用途で使用された中古グラボは、見た目では判断が難しく、トラブルの原因となりやすい。
よくある状態と症状
マイニング被害グラボの特徴
- ファンの異音・振動が大きい
- 負荷時の温度が異常に高い
- メモリエラーが頻発
- 画面がランダムにブラックアウト
- 定格クロックで安定動作しない
特に要注意な型番
- RTX 3060 Ti/3070(非LHR)
- RTX 3080/3090(初期モデル)
- RX 5700/XT
- RX 580 8GB
見分け方と確認ポイント
外観チェック
- ファンの状態
- ブレードの磨耗
- 軸ブレの有無
- ファンステッカーの色褪せ
- 基板の状態
- 埃の堆積パターン
- コンデンサーの膨らみ
- VRMヒートシンクの変色
販売情報での判断
- 同一型番の大量出品
- 箱や付属品の欠品
- 極端に安い価格
- 海外からの輸入品
安全な購入方法
推奨される購入先
- 実店舗
- 動作確認が可能
- 初期不良対応が安心
- 保証付きが多い
- 信頼できる中古ショップ
- 動作テスト済み
- 返品対応が明確
- 正規品の確認可能
避けるべき購入先
- フリマアプリの個人出品
- 海外直輸入品
- 大量出品の業者
購入後の確認方法
必須のテスト項目
- FurMarkでの負荷テスト
- 30分以上の安定動作
- 温度推移の確認
- ファンノイズのチェック
- GPU使用率(GPU Usage)の確認
- 正常値:95-99%で安定
- 要注意:90%以下
- 危険:大きく変動する、または80%以下
- メモリテスト
- HWiNFOでのエラーチェック
- ゲーム動作での安定性
- VRAM使用時の挙動
まとめ
中古グラボ購入のポイント
- 信頼できる店舗で購入
- 十分な動作確認期間
- 保証の有無を確認
- 適正価格かどうかの判断
マイニング被害品は、一時的に動作しても長期的な信頼性に問題がある。安さに釣られず、しっかりとした確認と判断を行うことが重要だ。特にハイエンドモデルは新品との価格差が大きいため、より慎重な選択が必要となる。
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