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ドイツでRTX 5070が発売価格より10%も安くなる – 為替と在庫状況改善で値下がり傾向

NVIDIA GeForce RTX 5070がドイツで発売価格を大きく下回る価格で販売されていることが明らかになった。3月7日の発売から約1ヶ月半で価格が約10%下落し、欧州のGPU市場に変化の兆しが見えてきた。

価格下落の状況

現在ドイツではRTX 5070が589ユーロ(日本価格約96,000円)で販売されており、これは発売時の649ユーロから大幅に値下がりしたことになる。発売直後にユーロ高の影響で620〜630ユーロ程度に調整されていたが、それと比較してもさらに値下がりしている。

上位モデルのRTX 5070 Tiも値下がりしており、発売時の879ユーロから844.90ユーロに下落している。一方、RTX 5080とRTX 5090については依然として高い価格水準を維持しており、特にRTX 5090は「不合理なほど高価」と表現されている状況だ。

値下がりの要因

この価格下落には主に2つの要因が考えられる

  1. 為替レートの変動: 過去6週間でユーロ対ドルのレートが約6%上昇しており、これが価格下落に寄与している
  2. 在庫状況の改善: 発売から時間が経過し、供給量が増加したことで価格競争が起きている

これらの要因により、発売時に設定された希望小売価格(MSRP)を下回る価格設定が可能になってきている。ただし、記事によればそもそもMSRPは現実的な基準ではなく、本来はもっと低く設定されるべきだったとの指摘もある。

市場全体の傾向

フォーラムやRedditの議論を監視した結果、GPU市場全体が徐々に回復しつつあり、MSRPでの価格設定がより一般的になってきていることが示唆されている。これはここ数年の高騰傾向からの転換点となる可能性がある。

RTX 5070のような中上位モデルが値下がりしている一方で、最上位モデルは依然として高価格を維持している状況は、市場の二極化が進んでいることを示している。

日本市場への影響

現時点では同様の値下がり傾向が日本市場にも波及するかは不明だが、世界的な傾向として注目される。日本では為替の影響に加え、流通や販売店マージンなど異なる要素も絡むため、同様の価格下落が即座に反映されるとは限らない。

しかし、欧州市場での下落傾向は、今後のグローバルな価格動向を占う重要な指標となりうる。特に競合となるAMD Radeon RX 9000シリーズの発売を控え、NVIDIAがより積極的な価格戦略を取る可能性も考えられる。

筆者のコメント

RTX 5070の値下がりは、GPU市場に久々の朗報だ。発売からわずか1ヶ月半での10%下落は、「発売直後は買わない」という鉄則の正しさを改めて示している。

特に興味深いのは、為替変動だけでは説明できない値下がり幅があることだ。これはNVIDIAの想定よりも需要が弱い可能性や、在庫が潤沢になってきていることを示唆している。競合のRadeon RX 9060 XTが5月18日に発表される見込みであることを考えると、NVIDIAがそれに先駆けて価格調整を行った可能性も否定できない。

ドイツでの価格動向が日本市場にどう影響するかは未知数だが、世界的な傾向として価格正常化の兆しは歓迎すべきだろう。ただし、「本来MSRPはもっと低くあるべきだった」という指摘は重要で、現在の値下がりをもって「適正価格」と判断するのは早計かもしれない。

RTX 5070シリーズを検討しているなら、もう少し様子を見る価値はあるだろう。AMDの新製品発表後にはさらなる価格調整が期待できるし、すでに所有しているGPUで当面凌げるなら、年末商戦まで待つという選択肢も検討の余地がある。

※本記事はCaseking(ドイツのECサイト)の価格情報およびVideocardz.comの分析に基づいています。為替レートや市場動向の記述は2025年4月24日時点の情報です。

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