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【速報】AMD Radeon RX 9070 GREの量産準備が完了 – 192bit/12GB仕様で$499以下の戦略価格、中国市場優先も全球展開の可能性も【2025年4月最新情報】

AMDが「RDNA 4」アーキテクチャを採用した新たなグラフィックスカード「Radeon RX 9070 GRE」の開発を進めており、すでに量産準備段階に入ったことが明らかになった。複数の情報筋によれば、RX 9070 GREは現行のRX 9070/9070 XTより低価格で、NVIDIA GeForce RTX 5070と直接競合する12GB VRAM仕様になると見られている。

Radeon RX 9070 GREの開発が確認される

中国の大手ハードウェア販売店「中正電脑」は3月9日に公式アカウントで「予算がRX 9070 XTに足りない友人はRX 9070 GREを待つといい、コストパフォーマンスはさらに良くなる」と発言。これまでほとんど噂がなかったRadeon RX 9070 GREの存在を示唆した。

台湾メディアBenchLife.infoによれば、「Radeon RX 9070 GRE 12GBはAIBパートナーの計画において、すでに量産段階に入る準備ができている」とのこと。この情報が正確であれば、近い将来に中国市場でこの新しいグラフィックスカードが発売される可能性が高い。

予想される仕様と位置づけ

現時点での情報から、Radeon RX 9070 GREの仕様について以下のような予測がされている

  • GPU: Navi 48(RX 9070/9070 XTと同じ)
  • メモリバス: 192bit(RX 9070/9070 XTの256bitから削減)
  • VRAM容量: 12GB GDDR6(RX 9070/9070 XTの16GBから削減)
  • コア数: RX 9070(3584基)よりもさらに削減された数
  • 想定価格帯: $449〜$499 US(RX 9070の$549よりも安価)

この仕様は、12GB VRAMを搭載するNVIDIA GeForce RTX 5070と直接競合することになる。メモリバスが192bitに削減されることで、帯域幅も現行モデルの640GB/sから減少する見込みだが、価格性能比では魅力的なポジションを狙うと見られている。

GREシリーズとは何か

「GRE」(Great Radeon Edition)は、これまで主に中国などのアジア太平洋地域向けに展開されてきたAMDのグラフィックスカードシリーズだ。しかし、RX 6750 GREシリーズやRX 7900 GREなど、一部のモデルは世界市場でも販売された実績がある。

当初は中国市場を優先する可能性が高いものの、RX 9070 GREも後に世界市場で展開される可能性がある。特に、ミドルレンジのGeForce RTX 5070($549)に対抗するために、より安価なモデルを投入する戦略的意義は大きい。

市場投入時期

情報によれば、Radeon RX 9070 GREの発売はRadeon RX 9060 XT(Navi 44)よりも先になる見込みだ。RX 9060 XTは2025年第2四半期(4-6月)後半に登場すると予想されており、RX 9070 GREはそれより前、つまり4月から5月頃に発表される可能性がある。

AMD RDNA 4シリーズのラインナップ

現在判明しているAMD Radeon RX 9000「RDNA 4」シリーズの主な仕様は以下の通り

GPUモデルRX 9070 XTRX 9070RX 9070 GRERX 5070 TiRX 5070
アーキテクチャRDNA 4RDNA 4RDNA 4Ada LovelaceBlackwell
GPUNavi 48 XTXNavi 48 XTNavi 48 XLGB203-300GB205-300
コア数40963584≤358489606144
ブーストクロック~2.97 GHz~2.52 GHz未定~2.47 GHz~2.52 GHz
メモリ16GB GDDR616GB GDDR612GB GDDR616GB GDDR712GB GDDR7
メモリバス256-bit256-bit192-bit256-bit192-bit
メモリ速度20 Gbps20 Gbps未定28 Gbps28 Gbps
帯域幅640 GB/s640 GB/s未定896 GB/s672 GB/s
消費電力304W220W未定300W250W
価格$599$549$449-499?$749$549

市場戦略の背景

RX 9070 GREの投入は、AMDの市場戦略として複数の意味を持つと考えられる

  1. 価格帯の拡充: $599のRX 9070 XTと$549のRX 9070の下に、$499以下の価格帯を埋める
  2. RTX 5070への対抗: 同じ12GB VRAM構成のRTX 5070に対して価格優位性を確保
  3. 供給の最適化: 中国市場ではすでにRX 9070の在庫が枯渇しており、新モデルによる需要対応
  4. コストパフォーマンスの強化: RX 9070シリーズの成功を受け、より幅広い価格帯での競争力向上

筆者のコメント

AMDが「Radeon RX 9070 GRE」を準備しているという情報は、グラフィックスカード市場の競争が一層激化することを示している。特にRTX 5070と同じ12GB VRAM構成を採用しつつ、より低価格で提供するという戦略は注目に値する。

RX 9070/9070 XTの販売好調を受けて、より幅広い価格帯をカバーする戦略は理にかなっている。AMDは以前から「最高のパフォーマンスではなく、最高の価格性能比」を謳ってきたが、RX 9070 GREはまさにその典型といえるだろう。

一方、メモリバス幅の削減(256bitから192bit)は帯域幅の低下を意味し、高解像度ゲーミングや高負荷アプリケーションでの性能に影響する可能性がある。しかし、多くのミドルレンジユーザーにとって、この程度のトレードオフは許容範囲内だろう。

最終的に、グラフィックスカード市場における選択肢が増えることはユーザーにとって朗報であり、競争の活性化による価格の適正化も期待できる。まずは中国市場での展開が予想されるが、その成功次第では世界市場への展開も十分考えられる。今後の公式発表に注目したい。

※本記事はIT之家、BenchLife.info、ITHomeの報道および各種情報源に基づいています。正式な製品仕様は公式発表をお待ちください。

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