AMDが第4四半期決算説明会で、次世代AI処理向けGPU「Instinct MI350」の発売を当初予定の2025年後半から同年半ばへと前倒しすることを発表。さらに2026年にはMI400シリーズの投入も計画していることを明らかにした。
MI350シリーズの前倒し発売の背景
最先端の3nmプロセスを採用し、288GB HBM3Eメモリを搭載するMI350は、新世代のCDNA 4アーキテクチャを採用。IntelがFalcon Shoresの開発中止を発表したことを受け、戦略的に発売時期を前倒しする判断を下した。
市場での評価と展開
現行のMI300XはMicrosoft、IBM、Metaなど大手テクノロジー企業に採用され、高い評価を獲得。MI350についても、主要顧客からの反応が極めて良好で、第1四半期からサンプル出荷を開始する計画だ。
MI400シリーズの展望
2026年に発売を予定するMI400シリーズでは、次世代のCDNA-nextアーキテクチャを採用。HBM4メモリの搭載が有力視されており、さらなる性能向上が期待される。
データセンター事業の成長戦略
AMDはInstinctシリーズを通じて、今後数年間で「数兆円規模」の収益を見込んでいる。NVIDIAのBlackwellシリーズに対抗し、AI処理向けGPU市場でのシェア拡大を目指す。
まとめ
MI350の前倒し発売は、AMDのAI処理向けGPU市場における積極的な姿勢を示している。特にIntelの撤退により、NVIDIAとの二強対決の構図が鮮明になってきた。高性能なCDNA 4アーキテクチャと十分な供給体制を武器に、AMDがAI処理向けGPU市場でどこまでNVIDIAを追い上げられるか、今後の展開が注目される。
※本記事はAMD第4四半期決算説明会の内容に基づいています。製品の詳細は正式発表をお待ちください。
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