NVIDIAの新世代GPU「RTX 5080 Founders Edition」に、PCIe Gen5.0動作時の深刻な不安定性が報告されている。著名レビュアーのder8auerにより指摘された問題は、NVIDIAの採用したマルチPCB設計に起因する可能性が高いことが明らかになった。
報告された問題の詳細
der8auerによると、以下のような症状が確認されている
- システム起動時にGPUが認識されない
- PCIe速度がGen1.1 x8まで低下
- Valorant、PUBG、Remnant 2などでのクラッシュや凍結
- 電源の再投入やGPUの再装着を繰り返し必要
問題の根本原因
マルチPCB設計の影響
RTX 5080 FEは3枚の独立した基板で構成
- メイン基板(GPUパッケージ、GDDR7メモリ、電源回路)
- PCIe 5.0 x16コネクタ用基板
- ビデオ出力ポート用基板
これらの基板はリボンケーブルで接続されており、PCIe Gen5.0の32 GT/sという高速な信号伝送において、信号品質の劣化を引き起こしている可能性が高い。
暫定的な解決策
現時点での最も確実な対処法は
- BIOSでPCIeをGen4.0に強制的に設定
- 性能低下は最小限(0-4%程度)に抑えられる
今後の展望
NVIDIAからの正式な見解は示されていないものの、ドライバーアップデートでの改善が期待される。ただし、ハードウェア設計に起因する問題である可能性が高く、完全な解決は難しいかもしれない。
※本記事はder8auerのレビューとIgor’s Labの分析に基づいています。実際の症状は環境により異なる可能性があります。
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