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【朗報】Lossless Scaling 3.1がAFG機能を搭載 – 動的フレーム生成でゲーム体験が大幅向上【2025年3月最新情報】

3月5日、サードパーティ製アップスケーリングツール「Lossless Scaling」が3.1ベータ版にアップデートされ、新機能「Adaptive Frame Generation(AFG)」を搭載したことが発表された。この革新的な機能は、ゲームのフレームレートを動的に調整し、より滑らかなゲーム体験を実現するもので、NVIDIA・AMDの技術と対抗する新たな選択肢として注目を集めている。

AFG機能の革新性

Adaptive Frame Generation(適応型フレーム生成)の最大の特徴は、望ましいフレームレートを維持するために小数倍率を自動調整する能力にある。従来の固定倍率モードと比較して、より滑らかなフレームペーシングを実現し、一貫性のある流動的なゲーム体験を提供するという。

開発者によると、AFGは特に以下のケースで効果を発揮する

  • 画面のリフレッシュレート(例:144Hz、165Hz)の整数倍に合わないフレームレートが上限のゲーム
  • フレームレート上限のないゲーム(特に二次GPUでLossless Scalingを使用する場合に推奨)

AFGは表示されるフレームの大半を生成するため、実際のフレーム数は使用される倍率に応じて最小限から皆無の範囲に変動する。その結果、GPU負荷が増加し、固定倍率モードと比較して画質がわずかに低下する可能性があるとの注意点も示されている。

キャプチャエンジンの改良

新モードをサポートするため、キャプチャエンジンにも大幅な変更が加えられた。新しい「Queue Target」オプションは、最低レイテンシを優先するか、最も滑らかな体験を実現するかという異なるユーザー環境に対応するよう設計されている

  • 0: バッファリングなしのキャプチャ。常に最後にキャプチャしたフレームを使用して最低レイテンシを実現。ただし、高GPU負荷時や上限のないベースゲームフレームレート下ではパフォーマンスが低下する可能性がある。
  • 1(デフォルト): ターゲットフレームキューが1のバッファリングキャプチャ。低レイテンシを維持しながら、キャプチャパフォーマンスの変動にも対応。
  • 2: ターゲットフレームキューが2のバッファリングキャプチャ。上限のない、または不安定なベースフレームレートと高GPU負荷のシナリオに最適だが、レイテンシが高くなる可能性がある。2未満のFG乗数にも推奨。

また、WGCキャプチャはWindows 11 24H2以前では利用できなくなり、それより前のバージョンで選択した場合はDXGIがデフォルトとなる。GDIはサポートされなくなった。

その他の改良点

  • ベースフレームレートが10FPS未満に低下した場合、LSFG 3はフレーム生成を無効にする。これによりロード画面中の過度なアーティファクトを防ぎ、AFG使用時の不要なGPU負荷を軽減。
  • 「Resolution Scale」オプションが「Flow Scale」に改名され、イメージスケーリングとの混同を避けるためにツールチップの説明が改善。
  • UIの多くのツールチップが更新され、未翻訳で表示される場合がある。開発者は翻訳者に対し、リリースバージョンの準備のために今後数日間でCrowdinに翻訳を追加するよう協力を求めている。

フレーム生成技術の競合状況

Lossless Scalingは、AMD・NVIDIAが提供するネイティブのアップスケーリング技術やフレーム生成技術に代わる選択肢だ。ゲーム開発者による組み込みと最適化が行われるDLSSやFSRには及ばないが、これらのサポートがないゲームにとって重要な選択肢となっている。

フレーム生成技術の主な選択肢は現在以下の通り

  • NVIDIA Smooth Motion: NVIDIAがリリースしたドライバレベルのフレーム生成技術
  • AMD Fluid Motion Frames (AFMF): AMD Softwareを通じたドライバレベルのフレーム生成。現在バージョン2.1に更新され、近日新しいドライバでリリース予定
  • Lossless Scaling: マルチフレーム生成のアイデアを先駆けた第三者ツール。現在はNVIDIA RTX 50シリーズの主要なマーケティングポイントとなっている技術の元祖とも言える

特筆すべきは、Lossless Scalingが800円の有料ツールである点だ。しかし、Steamで購入すれば、広告通りに機能しない場合は返金を要求できるというメリットがある。

筆者のコメント

フレーム生成技術は、2025年のPC gaming界隈で最も重要なトレンドの一つとなっている。現在、主要GPUメーカーであるNVIDIAとAMDがそれぞれ独自技術を競い合う中、Lossless Scalingのような第三者ソリューションが新たな選択肢として登場していることは、ユーザーにとって良いニュースだ。

特にAFGの「動的に倍率を調整してターゲットフレームレートを維持する」というアプローチは革新的で、ハードウェアレベルのフレーム生成技術を持たない古いGPUユーザーや、特定のゲームでFSR/DLSSのサポートがないケースにおいて大きな価値を提供するだろう。

また、AMD AFMFが2.1にアップデートされ、NVIDIAのSmooth Motionも登場するなど、フレーム生成技術は競争が活発化している。これはゲーマーにとって喜ばしい状況で、各技術の進化によりより滑らかで高品質なゲーム体験が低価格で実現可能になりつつある。

とはいえ、ネイティブ実装されたDLSS/FSRには及ばないという点は念頭に置いておくべきだ。これらの技術はゲーム開発者によって最適化されているため、基本的にはより良い体験を提供するからだ。

※本記事はLossless Scaling公式発表およびReddit情報に基づいています。実際の効果はハードウェア構成やゲームタイトルによって異なる場合があります。

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