中国のレビューサイトBilibiliが、AMDの新型CPU「Ryzen 5 7400F」の分解レビューを公開。CPUダイとヒートスプレッダー間の接合にはソルダリングではなく、熱伝導グリスが使用されていることが判明した。コスト削減の影響で深刻な温度問題を抱えている可能性が指摘されている。
温度問題の実態
- TDP:65W(PPT:88W)の標準設定でも95℃に到達
- PPT:100Wで105℃に達し、システムがシャットダウン
- 水冷クーラー使用時でも温度制御は困難
スペックと価格
- 6コア12スレッド
- ベースクロック:3.7GHz
- ブーストクロック:4.7GHz(7500Fより300MHz低い)
- L3キャッシュ:32MB
- L2キャッシュ:6MB
- 中国価格:115ドル
オーバークロックの限界
BIOSでの電圧と周波数の手動調整により、5.05GHzまでのクロックアップは可能。ただし、その際の温度は96℃に達し、実用的なオーバークロックは事実上困難な状況だ。
まとめ
AMDは価格を115ドルに抑えるため、熱伝導性に優れるソルダリングの代わりに、一般的な熱伝導グリスを採用した。これにより深刻な温度上昇が発生し、CPUの性能を十分に引き出せない状況となっている。
筆者のコメント
価格重視のユーザーにとっては魅力的な選択肢に見えるが、温度問題により本来の性能を発揮できない可能性が高い。オーバークロックはおろか、標準状態でも温度制限に悩まされる可能性を考えると、追加投資してでもRyzen 5 7500Fを選択することを強く推奨する。
筆者のコメント
元祖ダブルグリスバーガーこと【Ivy Bridge】ちゃんを思い出す。
殻割りが趣味の人にはおすすめできるが、一般人はRyzen 5 7500Fを買ったほうが絶対に良い。
※本記事はBilibiliでの分解レビューに基づいています。実際の性能は使用環境により異なる可能性があります。
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