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【悲報】NVIDIA最新ドライバーでブラックスクリーン問題悪化か – RTX 50シリーズのMFG対応ゲームでクラッシュ多発との報告【2025年3月最新情報】

NVIDIAが先日リリースした最新ドライバー「GeForce Game Ready 572.60」および修正パッチ「Hotfix 572.65」が、RTX 50シリーズGPUのブラックスクリーン問題を十分に解決できていないどころか、一部ユーザーにとっては状況を悪化させている可能性が浮上した。特にMulti Frame Generation(MFG)対応ゲームでクラッシュが頻発しているという報告が増加している。

問題の経緯と最新状況

NVIDIAは2月27日、『NARAKA: BLADEPOINT』のDLSS 4/MFG対応アップデートや『モンスターハンターワイルズ』のサポートを含む新ドライバー「GeForce Game Ready 572.60」をリリースした。このドライバーには、RTX 50シリーズで発生していた「ブラックスクリーン問題」の修正も含まれていた。

しかし、修正されたはずの問題が解消されないユーザーが続出したため、NVIDIAは急遽2月28日に「Hotfix 572.65」を公開。「DisplayPortで接続した際に特定のモニターでブラックスクリーンが発生する問題」に対処するとしていた。

MFG対応ゲームでのクラッシュ増加

新たな問題として浮上しているのが、DLSS 4のMulti Frame Generation(MFG)に対応したゲームでのクラッシュ頻度の増加だ。Twitter/Xユーザーの@mpr_reviewsによれば、最新ドライバーおよびHotfixを適用した後、MFG対応タイトルで頻繁にクラッシュが発生するようになったとのこと。

@mpr_reviewsは「MFG対応ゲーム全てでクラッシュが発生しており、572.65 Hotfixを適用しても問題は解決しない」と報告。ブラックスクリーン問題はMFG対応タイトルに限定されるものではないが、これらのタイトルでより高頻度で発生するという。同氏は結果的に旧バージョンのドライバーに戻すことで、クラッシュの頻度が軽減されたと述べている。

この問題は、RTX 50シリーズ「Blackwell」GPUでMFGがどのように機能するかに関連している可能性があるが、正確な原因は現時点で不明だ。

NVIDIAの対応とユーザーの反応

2月27日にリリースされた「Game Ready 572.60」ドライバーのリリースノートには、以下の修正が含まれていた

修正済みの一般的な不具合

  • [GeForce RTX 50シリーズ] 各種ブラックスクリーン問題 [5088957] [5100062] [5089089]
  • [GeForce RTX 50シリーズ] DisplayPort 1.4 w/ DSCで非常に高いリフレッシュレート時に発生する音声問題 [5104848]

未解決の問題

  • DisplayPortで接続時、特定のモニターでPCが黒画面で起動する場合がある [5131002]

この未解決問題に対処するために、翌日にHotfix 572.65がリリースされたが、完全な解決には至っていないようだ。現在、多くのユーザーが公式フォーラムやSNSでこの問題について報告しており、NVIDIAに対して早急な対応を求める声が高まっている。

今後の展開と対処法

NVIDIA側からの公式な対応は今のところないが、問題が継続しているユーザーには以下の対処法が考えられる

  1. 旧バージョンのドライバーに戻す(572.60以前のバージョン)
  2. MFG機能を無効にしてゲームをプレイする
  3. DisplayPort接続からHDMI接続に切り替える(可能な場合)

NVIDIA公式サポートフォーラムでも、この問題に関する報告や対処法の共有が活発に行われている。また、NVIDIA側も問題の確認と分析を進めており、次のドライバーアップデートでの完全修正を目指していると思われる。

AMDのRX 9070シリーズ発売も迫る中での問題

この問題が継続している背景に、3月上旬に迫ったAMD「RX 9070」シリーズの発売という市場競争の視点も見逃せない。Wccftechの記事では「AMDのRX 9070シリーズの発売が目前に迫る中、NVIDIAのRTX 50シリーズのユーザー体験が「お粗末」であることは、確かに残念だ。NVIDIAが問題に対処しない限り、これはチームレッドにミドルレンジGPU市場での優位性を与えることになるだろう」と指摘している。

特にRTX 50シリーズが発売以来、ROP欠損問題やブラックスクリーン問題などに悩まされ続けている状況は、NVIDIAにとって深刻な課題となっている。

筆者のコメント

RTX 50シリーズが抱える問題は、単なる初期不良の域を超えて「構造的な課題」になりつつあるように見える。特に今回の「修正したはずの問題が実は悪化した」という事例は、ドライバー開発の複雑さを示すものだが、同時にNVIDIAの品質管理体制に疑問符を付けるものでもある。

個人的に気になるのは、DLSS 4のMFG機能とブラックスクリーン問題の関連性だ。MFGは従来のフレーム生成と比べてより複雑なアルゴリズムを使用しており、ディスプレイとの通信やフレームのタイミングに関して何らかの齟齬が生じている可能性がある。

AMDのRX 9070シリーズ発売を前に、NVIDIAがこうした問題を迅速に解決できるかどうかは、今後の市場シェアにも大きく影響するだろう。ユーザーとしては、完全な修正パッチが提供されるまで、ドライバーのロールバックやMFG機能の無効化など、一時的な回避策を取らざるを得ない状況だ。

※本記事はWccftechの報道およびNVIDIA公式フォーラムの情報に基づいています。状況は日々変化しており、新たな情報が入り次第更新いたします。

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