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【リーク情報】RTX 5060 Tiの詳細仕様が判明 – 16GBモデルが3月下旬、8GBモデルが4月に登場、180WのTBPで意欲的な仕様に【2025年2月最新情報】

NVIDIAの次世代ミドルレンジGPU「GeForce RTX 5060 Ti」の詳細仕様と発売スケジュールが明らかになった。この情報によれば、RTX 5060 Tiは16GBと8GBの2つのバリエーションが予定されており、3月下旬から4月にかけて段階的に市場投入される見込みだ。注目すべきは、両モデルともGDDR7メモリを採用し、前世代から大幅に向上したメモリ帯域幅を実現する点だ。

16GBモデルが先行発売、8GBは後続

今回明らかになった情報によると、RTX 5060 Tiのラインナップは以下の通りとなる

  1. RTX 5060 Ti 16GB(SKU 10)
  • 発売時期:3月下旬
  • 想定価格帯:400~500ドル(1ドル150円換算で約6~7.5万円)
  1. RTX 5060 Ti 8GB(SKU 15)
  • 発売時期:4月上旬
  • 想定価格帯:RTX 4060 Ti 8GBと同等か

注目すべきは、高容量の16GBモデルが先行して発売される点だ。これは前世代のRTX 4060 Tiでは8GBモデルが先行し、16GBモデルが後から追加された戦略とは逆の展開となる。この変更は、近年のゲームにおけるVRAM要求の増加に対応する動きと見られる。

GDDR7採用で大幅なメモリ帯域幅向上

両モデルの技術的特徴として、以下の点が挙げられる

  • GPU:GB206コア(PG152ボード採用)
  • メモリバス:128bit
  • メモリタイプ:GDDR7
  • メモリ速度:28Gbps
  • メモリ帯域幅:448GB/s
  • TBP(総基板消費電力):180W

特に注目すべきはメモリ帯域幅で、前世代RTX 4060 Tiの288GB/sと比較して55%向上、RTX 4060と比較すると65%向上となる。これは128bitという狭いメモリバスを維持しながらも、GDDR7メモリの高速性を活かした設計だ。

※ただし、この「大幅な向上」は視点によって評価が分かれる。実際には2世代前のRTX 3060 Tiもすでに448GB/s(256bit GDDR6)の帯域幅を持っており、RTX 40シリーズで大きく削減された帯域幅が元の水準に戻っただけとも言える。RTX 50シリーズでは、RTX 40シリーズと同様に大容量L2キャッシュを搭載することで実効メモリ帯域幅はRTX 3060 Tiを上回ると予想されるが、キャッシュミスが発生すると性能が大きく低下する可能性も残る。

とはいえ、Blackwellアーキテクチャの進化したメモリ圧縮技術と組み合わせることで、同じ物理帯域幅でもより効率的なデータ転送が可能になるとされている。NVIDIAは広いメモリバスよりも、キャッシュと圧縮技術で帯域幅不足を補う戦略を継続している。

消費電力は微増、電源コネクタは2種類

消費電力については、TBPが180Wとなり、RTX 4060 Ti 8GBの160Wから20W増、RTX 4060 Ti 16GBの165Wから15W増となる。これは性能向上に伴う妥当な上昇幅といえるだろう。

電源コネクタについては、従来の8ピンと12V-2×6(旧称12VHPWR)の両バリエーションが用意される予定だ。これはAIBパートナーに柔軟性を持たせる戦略と考えられる。

発売時期の遅延と競合状況

当初の計画ではもっと早い時期に発売予定だったが、「供給問題」により延期されたとのこと。これはRTX 5090や5080、5070 Tiなど上位モデルでも同様の問題が報告されており、NVIDIAの製造・供給戦略全体に影響が出ている可能性がある。

競合としては、AMDのRDNA 4ベースの「RX 9060」シリーズが挙げられる。3月に「RX 9070」シリーズの発売を控えるAMDが、ミドルレンジ市場でもどのような対抗策を打ち出してくるか注目される。

市場への影響

RTX 5060 Tiは、400~500ドル(約6~7.5万円)という価格帯でのミドルレンジGPU市場を狙う製品だ。特に16GBという大容量VRAMモデルが先行して発売されることで、VRAM容量を重視するユーザーにとって魅力的な選択肢となりそうだ。

また、GDDR7の採用による大幅なメモリ帯域幅の向上は、特に高解像度テクスチャを多用する現代のゲームにおいて恩恵をもたらす可能性が高い。128bitという狭いメモリバスを維持しつつも、バンド幅を55%も向上させた点は、技術的にも注目に値する。

筆者のコメント

RTX 5060 Tiの詳細仕様からは、NVIDIAが「メモリ容量」と「メモリ帯域幅」という2つの重要な側面を強化していることがわかる。特に16GBモデルを先行して発売する戦略には、近年の「VRAM不足問題」に対するNVIDIAの認識の変化が表れている。

128bitという狭いメモリバスは維持されているものの、GDDR7採用による大幅な帯域幅向上は、この制約を大きく緩和する可能性がある。とはいえ、理想的にはメモリバス幅自体の拡大も望まれるところであり、この点では一部のユーザーからは物足りなさも感じられるかもしれない。

価格については未確定だが、上位モデルであるRTX 5070/5070 Tiの価格傾向と、競合となるAMD RX 9060シリーズの動向が大きく影響するだろう。また、現在のミドルレンジGPU市場ではVRAM容量が大きな差別化要因となっていることから、16GBモデルと8GBモデルの価格差にも注目が集まる。

2025年3月から4月にかけては、NVIDIAとAMDのミドルレンジGPU戦線が大きく動く時期となりそうだ。特にRTX 5060 Tiの価格性能比が、市場全体の方向性を決める重要な指標となると考えられる。

※本記事はWccftechの報道に基づいています。製品の最終仕様や発売時期は変更される

※本記事はWccftechの報道に基づいています。製品の最終仕様や発売時期は変更される可能性があります。

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