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【リーク情報】RTX 5060 Tiと5050の詳細スペックが流出 – 4608コアと2560コア、両モデルとも128-bitメモリインターフェース採用【2025年3月最新情報】

NVIDIAの次世代ミドルレンジおよびエントリーレベルGPU「GeForce RTX 5060 Ti」と「GeForce RTX 5050」の詳細スペックが明らかになった。有名リーカーの@kopite7kimiが公開した情報によると、RTX 5060 Tiは4608基のCUDAコアと最大16GBのGDDR7メモリを、RTX 5050は2560基のCUDAコアと8GBのGDDR6メモリを搭載するという。特に注目すべきは、両モデルとも128-bitのメモリインターフェースを採用する点だ。

RTX 5060 Tiの詳細スペック

@kopite7kimiによると、RTX 5060 Tiは以下の仕様を持つことが判明した

  • GPUダイ: GB206-300-A1
  • ボード設計: PG152-SKU10(8GB)/ PG152-SKU15(16GB)
  • CUDAコア数: 4608基(RTX 4060 Ti比約6%増)
  • メモリ容量: 8GBまたは16GB GDDR7
  • メモリバス幅: 128-bit
  • メモリ帯域幅: 448GB/s(RTX 4060 Ti比約55%増)
  • TDP(消費電力): 180W(RTX 4060 Ti比+20W)

特筆すべきは、メモリインターフェースが前世代同様128-bitに留まる一方で、GDDR7の採用により帯域幅が大幅に向上している点だ。448GB/sというメモリ帯域幅は、RTX 4060 Tiの288GB/sと比較して約55%の増加となる。

また、8GBと16GBの2つのメモリ構成が用意される点も興味深い。リーク情報によれば、16GBモデルが3月下旬に先行発売され、8GBモデルは4月にRTX 5060(非Ti)と同時期に市場投入される見込みだ。

RTX 5050の詳細スペック

同時に明らかになったRTX 5050の仕様は以下の通り

  • GPUダイ: GB207-300-A1
  • ボード設計: PG152-SKU50
  • CUDAコア数: 2560基
  • メモリ容量: 8GB GDDR6
  • メモリバス幅: 128-bit
  • TDP(消費電力): 130W

RTX 5050は、Blackwell世代で唯一GDDR7ではなくGDDR6メモリを採用するモデルとなる。メモリ速度は具体的に明かされていないが、20〜22Gbpsと予想され、理論上は約320GB/sのメモリ帯域幅を実現できる計算だ。

興味深いのは、RTX 5050がPG152ボード設計を採用している点だ。これはRTX 5060 Tiと同じボード設計を使用していることを意味し、両GPUのピン配置が互換性を持つことが示唆されている。つまり、同様の冷却設計やPCB設計を両モデルで共有できる可能性が高い。

GPU構造と位置づけ

今回のリークで明らかになったのは、RTX 5060 TiがGB206、RTX 5050がGB207というGPUダイを使用している点だ。GPU命名規則からすると、これはRTX 5050が完全に別のダイを使用していることを意味する。

過去の世代では、RTX 4060が「XX7」クラスのダイを使用していたが、今回はRTX 5050のみがGB207を採用している。これにより、エントリーレベルGPUでもより効率的な設計が実現される可能性がある。

発売予定と市場動向

リーク情報によれば、RTX 5060シリーズ(RTX 5060およびRTX 5060 Ti)は数日中に発表され、来月(4月)に小売販売が開始される見込みだ。RTX 5050の正確な発売日は明らかにされていないが、4〜5月頃と予想されている。

特にRTX 5050は、Intel Arc B580 12GBと直接競合することが予想されており、価格設定に注目が集まる。前回の情報では、RTX 5050の想定価格帯は199〜249ドル(約3〜3.7万円)とされていた。

ミドルレンジGPU市場の今後

今回明らかになった仕様を見ると、NVIDIAは特にメモリ帯域幅の向上に注力していることがわかる。RTX 5060 TiはGDDR7によりRTX 4060 Tiから55%もメモリ帯域幅が向上し、潜在的なボトルネックを解消している。

一方、RTX 5050の登場は、NVIDIAがRTX 40シリーズでスキップしたエントリークラスに再び注力する姿勢を示している。これはAMDのRX 9070シリーズが好調な中、ミドルレンジからエントリークラス市場での競争力を高める必要性を認識した結果と見ることができる。

特に4月以降は、RTX 5060シリーズとAMD RX 9060シリーズの直接対決が予想される。AMDがRX 9060 XTで16GBと8GBのGDDR6メモリを採用することも確認されており、メモリ容量とコストパフォーマンスの面での競争が激化しそうだ。

筆者のコメント

今回リークされたスペックを見ると、NVIDIAはRTX 50シリーズ全体で128-bitメモリインターフェースを一貫して採用する方針を明確にしたようだ。これは「GDDR7の高速性で狭いメモリバスを補う」という戦略の表れだろう。ただし、RTX 5050がGDDR6を採用する点は、価格競争力と入手性を考慮した妥協点と言える。

特に興味深いのは、RTX 5060 Tiの4608コアというCUDA数だ。これは前世代から比較的控えめな増加(約6%)に留まっているが、メモリ帯域幅の大幅な向上(55%)と組み合わせることで、実際のゲームパフォーマンスではより大きな進化が期待できる。特にテクスチャ処理やレイトレーシングなど、メモリ帯域幅の恩恵を受ける処理で効果を発揮するだろう。

RTX 5050の登場も、長らく「適正価格のGPU」を求めてきたゲーマーにとって朗報だ。ただし、128-bitインターフェースと8GB VRAMという仕様は、将来的な拡張性に懸念を残す。最新ゲームの要求は急速に高まっており、特にVRAM使用量は増加の一途をたどっている。Intel Arc B580が12GBのVRAMを搭載していることを考えると、8GBという容量は2〜3年後には制約となる可能性が高い。

結局のところ、これらの新GPUの真の価値は「実際の入手可能性」と「実売価格」にかかっている。RTX 50シリーズ上位モデルの供給不足と価格高騰の現状を考えると、NVIDIAがRTX 5060 TiとRTX 5050で十分な供給量を確保できるかが、市場成功の鍵を握るだろう。

※本記事は@kopite7kimi氏のリーク情報およびVideoCardz、Wccftechの報道に基づいています。正式発表前の情報であり、最終仕様は変更される可能性があります。

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