期待が高まっていたIntel Arrow Lake向けマイクロコード0x114の非公式テスト結果が明らかになった。当初期待されていた性能向上は見られず、一部のケースではむしろ性能低下が確認された。
主なポイント
- ASRock Z890 Taichi OCFで先行テストを実施
- Cinebench R23のスコアが約6%低下
- DDR5メモリは10,000MT/s以上の動作を維持
- ゲーミング性能の改善は確認されず
詳細な検証結果 非公式に公開された0x114マイクロコードをASRock Z890 Taichi OCFに適用したテストでは、Core Ultra 9 285Kのクロック速度低下が報告された。Cinebench R23のマルチコアスコアは通常48,000点程度のところ、約45,000点まで低下。
メモリ性能に関しては、デュアルランク構成のDDR5メモリで10,000MT/s以上の動作速度を維持できることが確認された。しかし、これは既存のマイクロコードでも達成可能な水準であり、特筆すべき改善とは言えない。
今後の展望 業界関係者からは、「正式なBIOSアップデートを待つべき」との声が多く上がっている。Intelは12月初旬に修正版BIOSの提供を予告していたが、現時点で正式リリースは行われていない。
Arrow Lake世代のプロセッサは、SoCタイル上のメモリコントローラー配置に起因する構造的な課題を抱えており、マイクロコードの更新だけでは根本的な解決は難しいとの見方が強まっている。
※本記事の内容は、非公式テスト結果に基づくものです。正式リリース時には異なる結果となる可能性があります。
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