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【またも発生】RTX 5090でケーブル溶解トラブル続出 – MSI Gaming Trioユーザーの純正ケーブルが両端で溶解、NVIDIAの設計欠陥が物議【2025年4月最新情報】

高級グラフィックスカード「RTX 5090」で深刻な12VHPWR(12V-2×6)ケーブル溶解問題が続発している。Redditユーザーのケースでは、純正ケーブルを使用していたにもかかわらずMSI RTX 5090 Gaming Trio OCのコネクタとCorsair SF1000L電源の両端で溶解が発生。RTX 40シリーズから続く設計上の欠陥が、電源消費量がさらに増加したRTX 50シリーズでも解決されていないことが明らかになった。

両端で発生した深刻な溶解

Redditユーザーのu/Roachard氏が公開した画像では、GPUと電源の両方のコネクタで溶解が発生していることが確認できる。特に電源側では複数のピンが影響を受け、プラスチックが膨張し、ワイヤーが白く焼けている様子が見られる。

ユーザーによれば、オーバークロック設定は一切使用せず、純正の600W対応12VHPWR電源ケーブルを直接接続していたにもかかわらず、このような状態になったという。約1ヶ月前にBest Buyで購入したばかりのRTX 5090だったことも明かされている。

この投稿は短期間で900以上の賛成投票を集め、多くのユーザーから同様の懸念の声が上がっている。

技術的問題の本質

この問題は、コネクタが完全に接続されていない場合、負荷が完全接触している一部のピンに集中することで発生する。一部のピンだけで600W近い電力を処理することになり、温度が150°C以上に達してケーブルとコネクタが溶解する。

技術専門家によれば、このトラブルの根本原因は以下の点にある

  1. 電力バランシングの欠如: RTX 30シリーズまで存在していた電力バランシング機構が、RTX 40シリーズ以降で省略されている
  2. 薄いケーブル設計: 600W以上の電力を扱うには細すぎるケーブル構成
  3. コネクタの設計不良: 完全接触の確認が困難で、部分的な接触でも動作してしまう

特に問題なのは、新しい12V-2×6コネクタが導入されても、設計上の根本的な欠陥は解決されていないという点だ。

ユーザーの経済的損失

このケースでのRTX 5090の購入価格は約$2,900(約43万円)であり、多くのユーザーにとって極めて高額な投資となる。RMA(返品修理交換)で対応できるとしても、同じ設計の製品を受け取ることで問題が再発する可能性も高い。

Redditのコメント欄では「これほど高価なカードを買って常に不安を抱えながら使うなんて狂気の沙汰だ」という声や、「NVIDIAは調査されるべきだ」という厳しい意見も見られる。

業界の対応

一部のメーカーは問題に対応し始めている。例えばZotacは接触不良を示す警告ライトを搭載したモデルを提供している。またMSIは以前から黄色いマーカー付きの16ピン電源アダプターをRTX 5070 Ti/5080/5090シリーズにバンドルすると発表していた。

しかし、これらの対策はあくまで症状への対処であり、根本的な設計問題を解決するものではない。NVIDIAは「コネクタの溶解問題は解決された」と主張しているが、現実にはRTX 50シリーズでも問題が継続している。

筆者のコメント

RTX 5090の12VHPWR(12V-2×6)ケーブル溶解問題は、NVIDIAの製品テスト不足とユーザー安全軽視の姿勢を浮き彫りにしている。$3,000近い高級GPUを購入したユーザーが、純正ケーブルを使用していても安全に使えないという状況は到底受け入れられるものではない。

特に問題なのは、RTX 40シリーズで発生した同様の問題からNVIDIAが十分な教訓を得ていないように見える点だ。電力消費量が増加し続けるハイエンドGPUにおいて、電力供給の安全性は最優先事項であるべきだ。

ユーザーとしては、RTX 5090を使用する際には定期的にケーブルの状態を確認し、少しでも異常を感じたら使用を中止すべきだろう。また、購入を検討している場合は、この問題が解決されるまで待つか、より安全性の高い代替モデルを検討することも賢明かもしれない。

根本的な解決のためには、NVIDIAが設計上の欠陥を認め、適切な対策を講じることが不可欠だ。それまでは、高価なハードウェアが突然故障するリスクと常に隣り合わせであることを忘れてはならない。

※本記事はRedditユーザーの投稿およびWccftech、Videcardzの報道に基づいています。

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