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【驚異的販売】AMD RX 9070シリーズが発売初日に5000台以上を売り上げ – 人気の高さに追加在庫を急ピッチで確保中【2025年3月最新情報】

英国の大手PCパーツ販売店「Overclockers UK(OcUK)」が、AMD「Radeon RX 9070」シリーズの発売初日に5000台以上を販売したことを明らかにした。RTX 50シリーズが供給不足に悩む中、RDNA 4搭載GPUへの需要が予想を上回る勢いで拡大している。各AIBパートナーは追加在庫の確保に向けて急ピッチで対応を進めている。

驚異的な初日売上と市場反応

OcUK社のスタッフが同社フォーラムで明かした情報によると、RX 9070シリーズは発売初日だけで5000台以上という驚異的な販売数を記録。これは単一の地域小売店としては極めて異例の数字だ。特に注目すべきは、同社が数秒で「数百台」のGPUを売り上げるほどの需要があると報告している点である。

「フォーラムで事前にヒントを出したのは、一般ユーザーが購入する5分程度の猶予を確保するためだった。現在までに約5000台を販売し、倉庫スタッフは本日中に全ての出荷を完了させるために懸命に働いている」とOcUKスタッフのGibbo氏は説明している。

米国でも同様の熱狂的な反応が見られ、MicroCenterなどの店舗では「長蛇の列」ができる事態となっている。これはNVIDIAのRTX 50シリーズ発売時とは対照的な状況だ。

追加在庫の確保状況

Gibbo氏によれば、ASRock、Sapphire、PowerColorなどのAIBパートナーから数百台規模の追加在庫が近日中に入荷予定という。これにより、初期ロットを逃したユーザーも購入チャンスを得られる見込みだ。

「追加のASRock、Sapphire、PowerColor製品が数百台入荷予定で、それらは再び販売可能になるだろう」とGibbo氏は述べている。

購入の際のヒントとして、PayPal以外の決済方法を使用すると注文処理が速くなるとの情報も共有された。これはPayPalが「資金の解放に時間がかかる」ためだという。ただし、この状況は小売店によって異なる可能性がある。

価格変動の懸念と市場影響

一方で、一部ユーザーからは価格上昇への懸念も示されている。発売日にMSRP(希望小売価格)で購入できた幸運なユーザーもいる一方、翌日には£60(約12,000円)値上がりしたモデルもあるという報告もある。

あるフォーラムユーザーは「MSRP価格なら妥当なカードだが、翌日に£50も値上がりするのはAMDによる一種の釣り商法だ」と批判。これに対して別のユーザーは実際には£60の値上げだと指摘している。

AMDは最近、「RX 9070シリーズのMSRP価格は発売後も一貫して維持される」と発表しているが、小売店レベルでの価格設定はメーカーのコントロールを超える部分もある。実際に複数のユーザーが、注文確定後に「£600以上はRX 9070 XTに払う価値がない」として注文キャンセルを試みたとの投稿も見られる。

熱心なゲーマーの失望も

大量の在庫にもかかわらず、人気の高さから購入に失敗したユーザーも少なくない。あるユーザーは「テキストボックスの詳細をキャッシュから入力し、支払い情報もメモ帳から直接コピーし、これ以上速くできないほど素早く操作したにもかかわらず、支払い認証時に在庫切れメッセージが表示された」と落胆を表明している。

「もうあきらめた。グラフィックカードを購入するのがこんなに難しいのはおかしい」という声も上がっており、現代のハイエンドPCゲーミング市場の根深い課題を浮き彫りにしている。

市場への長期的影響

このような爆発的な需要は、AMDがRDNA 4アーキテクチャでミドルレンジGPU市場を大きく揺るがしたことを示している。特に注目すべきは、RTX 50シリーズが発売から数か月経過しても供給不足が続く中、AMDは比較的潤沢な初期供給を確保したという点だ。

MicroCenterなどの大規模小売店では、さらに多くの在庫と販売数が記録されているはずで、AMD GPUの市場シェアが急速に拡大している可能性が高い。現在の需要が継続すれば、長年NVIDIAが優位を保ってきたGPU市場のパワーバランスに大きな変化が生じる可能性もある。

AIBパートナー各社もこの予想を上回る需要に対応するため、製造ラインの調整を進めているとされるが、追加在庫が市場に出回るまでには若干の時間がかかる見込みだ。

筆者のコメント

RX 9070シリーズの驚異的な売上は、AMDが「適切な製品を適切なタイミングで」市場に投入することに成功したことを示している。これまでRTX 50シリーズを待ち望んでいたユーザーの多くが、実際には「手に入る製品」であるRX 9070シリーズを選んだと考えられる。

特に興味深いのは、5000台という数字がOcUK一社のみの販売数だという点だ。世界規模では数十万台規模のローンチとなっている可能性が高く、AMDの市場シェア回復に大きく貢献するだろう。ただし、この大量需要が長期的に価格上昇をもたらす可能性も懸念される。

個人的に注目したいのは、一部ユーザーが「£600以上はRX 9070 XTに払う価値がない」と考えるラインを示していることだ。これは消費者が各製品の「適正価格帯」をどのように認識しているかを示す重要な指標となる。AIBパートナーと小売店はこの価格感覚を無視すれば、せっかくの需要を失うリスクがあることを認識すべきだろう。

AMDの大規模供給戦略は正しかったと言えるが、それでも需要に応えきれていないというのが現状のようだ。今後数週間の追加在庫と価格動向が、RDNA 4の市場成功の真の指標となるだろう。

※本記事はOverclockers UKフォーラムの情報およびWccftechの記事に基づいています。実際の在庫状況や価格は地域によって異なる場合があります。

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